「マイカル桑名」(イオンモール桑名)の過去を振り返るブログ

三重県桑名市の「マイカル桑名」(現在の「イオンモール桑名」)のかつての姿を振り返るブログです。主に私のうろ覚えの記憶とインターネットに掲載されている貴重な記録や画像から成り立っています。コメントをお寄せいただいた皆様、ありがとうございます。

3番街1階 粋族館(レストラン街) 今や幻の空間に・・・【水族館 熱帯魚 水槽 Joshin ジョーシン 家電 海のルネッサンス】

 

「粋族館」は3番街1階にあった

レストラン街です。
 
なぜこのような名前になっているかというと、
レストランや通路には魚が泳ぐたくさんの水槽が設置され、
まるで水族館のようになっていたからです。
 
「海の底」に迷い込んだ感覚を味わえることをセールスポイントにしており、
柱の周りにサメの泳ぐ大きめの水槽があった他、
足元の床が水槽になっている部分もありました。
 
しかし、維持費が嵩むのか、
2001年ごろから水槽は撤去、
(水槽が撤去、というより、中の魚が先に撤去され、
しばらくの間水槽の周りには変なラッピングがされていました
ゾーンの名前も「レストランタウン」に変わり、
普通のレストラン街に変わりました。
 
その後、入居するテナントが入れ替わった後、
2004年11月にゾーンの半分が、ラーメン店を集めた
「桑名ラーメン街道」に改装されましたが、
あまり流行らず。
 
ついにはレストランタウンと桑名ラーメン街道をぶっ潰し、
家電量販店「ジョーシンイオン桑名店」が開業。
レストラン街だった痕跡は、ほぼなくなりました。
 

ほとんど記録がない「粋族館」

できた当初は、珍しさから
雑誌やテレビに多く取り上げられていた記憶がありますが、
現在、画像などがほとんど残っていません。
 
当時の写真などをお持ちの方は是非ご提供いただけると幸いです。
 

かなり凝った内装

「粋族館」を運営していたのは、株式会社マイカイースト。
レストランを運営していたマイカルグループの企業で、
現在は株式会社イオンイーハートに吸収合併されています。
 
さすがマイカルグループというべきか、
細かいところまでかなりこだわったデザインを施しています。
 
インターネット上に唯一、閉鎖される前の「粋族館」の写真が残っていました。
イカル桑名を施工した「りんかい日産建設」(かつてはマイカル傘下)
のホームページです。
 
この写真は、下のフロアマップのエスカレーター付近を
矢印の方向から撮影したものです。
(当時2階にあった「ダイナレックス」へ通じるエスカレーターなので、
ダイナレックスのロゴが掲げられています)。
 

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フロアガイドの画像は以下より引用

フロアマップ|ショップガイド│イオン桑名ショッピングセンター

 

写真の右側の壁の部分には、モニターが並べられ、

熱帯魚など、海の底を演出する映像が流されていました。

 

また、天井に目を向けると、

海の中から見た空をイメージしているのでしょうか、

天井の一部が高くなっていて、青く照らされています。

 

通路のわきには、神殿をイメージしたような

柱が等間隔に置かれています。

 

写真には写っていませんが、

魚や船の舵などをイメージしたモニュメントも

設置されていました。

 

レストラン街全体はブルーの光で照らされ、

奥に行くほど、だんだん薄暗くなっていく

(=海の深くに入っていくような演出)など

なかなか凝った演出も行われていました。

 

写真の左側には、後述の熱帯魚店「アイドル一番」があり、

販売中の熱帯魚が入れられた水槽が並んでいます。

  

(追記)当時のフロアガイドを入手

当時「粋族館」だけのフロアガイドが存在していました。

今回、画像をいただくことができたので、

フロアガイドに掲載された内部の様子をご紹介します。

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入居していたテナント

 これもかなり曖昧です。

 

販売革新』という雑誌によると、

開業当初以下の店が出店していたとのこと。

 

百人一朱(和風ファミリー)84席

湖陽樹(中華)102席

やじきた(そば・うどん)62席

とら蔵(ラーメン、餃子)28席

野とン(とんかつ)40席

北の坂(コーヒーショップ)64席

コロコロ亭(カレーライス)15席

おらんく家(寿司)35席

ジュバン(鉄板焼き)55席

赤い風船(焼き肉·しゃぶしゃぶ)197席

 

商業界『販売革新』(1995年5月)より抜粋

 

 

 

時期は不明ですが、

私がデータを持っている最古のフロアマップは

以下のようになっています。

 

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レストラン街に熱帯魚店?

 現在、鶴橋風月か若鯱家がある部分に
「粋族館」時代は、「アイドル3」という名前の
熱帯魚店が存在しました。
 
熱帯魚や熱帯魚用品を販売していたわけですが、
レストラン街で熱帯魚を売るというのは
当時のお客さんの反応はどうだったのでしょうか…。
 

ロゴも存在

「粋族館」のロゴも存在しました。
「粋族館」を含む3番街の建物を外から撮影した画像です。
 
 
かなり不鮮明ですが、画像中央にあるロゴ
「SUIZOKUKAN」と書かれています。
 

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粋族館の奥に噴水?

エレベーターホールの部分には、池があり、
噴水が設置されていました。
 
ところがこの噴水は2002年、「粋族館」が
「レストランタウン」へ変わった頃に、
撤去されました。
 
一時は、跡地にマッサージ店が置かれた時期がありましたが、
現在、店舗などはありません。
 
この噴水については、以下の記事でも取り上げています。
  

aeonmallkuwana.hatenablog.com

 
下の画像の奥のほうに見えるのが、
エレベータホール前の噴水です。

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 マイカル明石には「海のルネッサンス」が存在

イカル明石(現在のイオン明石ショッピングセンター)の2番街には、

「海のルネッサンス」というレストラン街が存在しました。

 

コンセプトが粋族館と似通っており、

既に撤去されてしまいましたが、

水路や噴水も存在していたようです。

 

 

 

イカル明石の2番街の噴水や水路の工事を担当した

業者のホームページから

かつての2番街の様子がうかがえます。

 

www.koeiaquatec.co.jp

 

噴水などを設置する施工業者、株式会社光栄のホームページ。マイカル明石2番街の吹き抜けにあった噴水や水路の写真が綺麗に残っています。

 

次にこちらは PDF ですが、一般財団法人日本商環境デザイン協会関西支部の会報。4ページ目から5ページ目にかけてモノクロですが、噴水や内部の様子を捉えた写真があります。

 

一般財団法人日本商環境デザイン協会関西支部JCD Kansai』vol.43(1998年2月) 

  

最後は兵庫県が出した資料。こちらも PDF ですが、1ページ目に「海のルネッサンス」のロゴ、6ページ目に噴水を含む吹き抜けの写真が掲載されています。

 

兵庫県『オーズタウン開発計画』 (2000年12月)